いちばん星が輝く日まで

SnowManの阿部亮平くん、美少年の藤井直樹くんのファンが書いています。

滝沢歌舞伎ZEROに思うこと

13年前、まだ12歳だった私が頼朝を演じる横山裕くんを見たくてたった一度観劇したのが滝沢演舞場でした。それから13年もの月日が経ち、こうしてSnowManを座長に新たなスタートを切った滝沢歌舞伎に通う日が来るなんて人生どう転がるかわからないなといった気持ちです。


そんな滝沢歌舞伎ZERO南座公演を3回、新橋演舞場公演5回観劇してきました。




南座の感想は正直書きたくない。終わったあとめちゃくちゃ病んだんだ、わたし。まだSnowManが9人になるって発表されたばかりで、追加メンバーだってもちろん嫌いじゃないし、悪くなんかないのに、なんでこの6人じゃダメだったんだろうって。

この2人がいなければ阿部くんはもっと真ん中で踊れたのかな?もっと台詞もらえたのかな?って考えちゃうとどうしても楽しくないし、逆に後列に康二がいると、関西では大吾とツートップでずっと頑張ってたのになんで康二がSnowManの後ろで踊ってないといけないの?って思う気持ちが強かったんだよね。


好きなはずなのに、こんな墓場みたいなグループに入れられてラウールも可哀想って言ってたし。




南座の感想を簡単に表現するなら「主役不在」「未完成」。


1人1人の技術はもちろんハイレベルで文句はないのに、全体を通すと何かが足りない。12年間絶対的な主役がいたわけで、その存在がいなくなるとこんなにも魅力の薄れたパフォーマンスになってしまうんだろうか?って不思議に思ったし、それが事実なんだとしたら一生SnowManはバックでしか輝けないんだなって思ったりもした。SnowManは主役を引き立たせる天才なことはけんてぃーソロで充分証明されているわけなんだけど。



あともう1つ気になったのは、ところどころの立ち位置にどうしてもラウールの影を感じてしまうこと。

きっとここはラウールの立ち位置なんだろうなっていうのが見ててわかるんだよね。だからやっぱり未完成さを感じてしまう。


だからこそわたしは9人揃ったSnowManが早く見たいって思えたし、新橋演舞場での公演を見て、南座で抱えてたもやもやというか、欠けたピースがやっとハマった感じがして、「6人じゃない悲しさ」よりも「やっと9人揃った喜び」の方が強く感じてしまった。この南座から新橋演舞場への一環の流れが「SnowManは9人じゃないとだめなんだ」って思わせる意図的な戦略なんだとしたら、滝沢秀明も甘く見てらんないなと感心した。たぶん考えすぎだけど。


それにセンターに立つラウールがとにかくすごい。ビジュアルやスキルはもちろん、いきなり抜擢されたセンターを張るあの度胸がすごい。15歳だとは到底思えない。



正直ラウールについてはほとんど知らなかったし、ハーフ枠をセンターにしたいならヴァサでも入れれば良かったじゃんって最初は思ってたけど、きっとSnowManに入るのはラウールじゃなくちゃダメだったんだと思う。


ずっとスノ担が目を背けてきた「グループに華がない」っていう欠点をラウールが無くしてくれるって私は信じてるし、SnowManの華にラウールを育てたいって私は思う。



まあね、この追加メンバーに関しては賛否両論あるのもわかるし、私の個人的な意見。でも私は6人の決断を間違いだったなんて思いたくないし、世間に思わせたくない。「9人になって良かった」って全員が思える未来があってほしいと願ってしまう。





次は本題の滝沢歌舞伎ZEROの感想。




この作品にストーリー性を求めてしまうときっとつまらない。結局何度見たってこの作品を通して伝えたいことなんてわからないと思う。


でもこのステージ上にうごめく彼らの様々な思い、「売れたい」「認められたい」「負けたくない」っていう強い思いが人の心を動かす原動になっているんだと思う。少なくともあのステージ上に1秒たりとも手を抜いてる子なんていなかった。それぞれ演出によって表情は変わるけど、いつだって誰かの胸に響くようなパフォーマンスをしたいっていう思いがすごく伝わってきたような気がする。




それからこの作品を「楽しい」と感じられるスノ担を私は改めて好きだと思った。滝沢歌舞伎が始まる前の現場がちょうど少年たちの実演だったからかもしれないけど、ハイタッチしてもらえただの、ファンサしてもらえただの、結局いかに彼らの視界に自分が入り込めるかしか考えてなくて、この人たちは一体何を見に行ってるんだろうって、まあそれがアイドルの追っかけ方なんだろうけどさ。


与えられた台詞を、ダンスを、演出を全力でやる、綺麗に揃える、全員で1つの作品を作る美しさを「面白い」と感じれるってすごいことだと思うんだよね。もちろん個性を殺してるわけじゃない。でも誰かが目立てばいいわけじゃなくて、集団行動的な要素をアイドルに対して求められるって新鮮で良い。




とにもかくにも私はオープニングの「ひらりと桜」とエンディングの「WITH LOVE」が好きでたまらない。毎回毎回涙なしでは見れなかった。もはや曲を聴いただけで涙が出る、パブロフの犬のようだ。


今回の滝沢歌舞伎ZEROのテーマは「桜」。桜は散るのではなく、舞う。衣装からもわかるようにメンバー1人1人がSnowManという大樹を輝かせる花びらになっていて、「継ぐる夢を誇れ 桜吹雪より誇れ 新たなる幕開けが」っていう歌詞がとても印象的になっている。まさにSnowManのために作られた歌詞なんだなと思うと今この文章を書きながらも涙が出てくるくらい。何万と舞う花びらの中から花びらをかき分けてステージに躍り出る9人の顔がいつも輝いていて、何回も同じ公演を見てる人ならわかると思うけど必ず「飽き」が来るはずなのに全く来ないんだよね、この曲。下に積もる花びらをふわっと掬って舞う演出も単純に綺麗。

あと新生SnowManの歌唱力担当はきっとしょっぴーとこおちゃんなんだろうけど、2人の綺麗なハーモニーで奏でるサビ前も好き。横アリ単独でディアマイヒールを歌った2人だけど、この2人の声ってなんでこんなにピッタリなんだろう。SnowManにとって良い武器ができたよね。

円になって無所の子たちに上に着てるピンクのひらひらを投げる演出もわりと好き。自分たちは舞う花びらなんだっていう演出から、その花びらを脱ぐことで今から花びらがストーリーに織り込まれていく感じが伝わってくる。とにかく演出が好き。タッキーすごい(掌返し)





WITH LOVEに関しては2、3階席から見てほしいと友達に言い続けていて、1階で見るより演出が断然美しい。ステージ一面に湖ができていて、9人が水面を歩いているように見えるの。その水面にも花びらが舞ってて、歩く一歩一歩に水飛沫が立つんだけど、彼らの歩くという動作ですら1つの演出になる。水面に映る影も綺麗だし、全て計算されてできたものだと思うと鳥肌が立つ。演出ももちろん最高なんだけど、2幕で全身水浸しになってるはずなのにみんな前髪をガッてあげて出てくるところがまさに「水も滴る良い男」ってかんじでのグッとくる。かっこいいんだよなあ。



私の好きな阿部くんを上げるなら断然「組曲」振り付けがとにかくかっこいい。全体的にツボをついてくる振付けが多いんだけど、多分私は五関さんの作る振付けが好きなんだと思う。やっぱりメンバーの中ではダンスが上手い方ではないけど、でも阿部くんなりの最大限のスキルで最前列で踊ってるところに感動してしまう。一瞬たりとも目が離せない、目を離したくないんだよね。組曲も結局最後まで何を表してるのかはわからなかったけど、この振付けを藤井くんにもやってほしいってそればっかり考えてた(ダメじゃん)


新橋から始まった「Maybe」も絶対の見所。歌:あべふか、ダンス:ラウさく、なんだけど、このMaybeに関して台本にはなんて書いてあるんだろうってずっと気になってたんだけど、ラウのすのにち曰く振付けはほぼ決まってないらしい。本当に、毎回毎回振付けが違うの。佐久間が上手く合わせてるのか、ラウールと佐久間の表現方法が似ているのか。残念ながらV6は守備範囲外なので、Maybeの歌詞を見てもこれはいなくなってしまった彼女への思いなのか、荒んだ心を癒してくれる笑顔を持つ彼女に出会えた思いなのか、いまいちわからないのだけれど、きっと前者なんだろうなという意見。たぶんラウールがいなくなってしまった彼女を表していて、黒を纏う佐久間の思いを同じく黒を纏うあべふかが歌で表現しているんだと思う。特に好きだったのは、ラウールが落としていったストールを切なげに拾って椅子にかけて去る佐久間の表現力。ラウールがいつどこでストールを落とすかわからないのに咄嗟にそんな演出ができるのがすごい。だって途中で落としたストールを阿部くんが舞台袖に投げてるときだってあるんだよ?あの2人の独特な表現についていってる女ダンサーさんたちもすごいけど、あんなの毎回毎回やってたら話し合いも沢山するだろうし、そりゃあラウさく仲良くもなるわなあ。



女形のあべさくに関してはもう「美人すぎて負けました」という思いしかない。どうしても近くで見たくてしょぴちゃんが出てくるところあたりで観劇したときもあったんだけど、あんな綺麗なお姉さんに微笑まれたらすぐにでも恋に落ちてしまう、、、女としても敗北。




二幕に関してはまあ、なんというか、これからのSnowManはひーちゃんとラウールがセンターで引っ張っていくんだっていうのを伝えたかったのかな。ただただ黒影組をめめこじにやらせたのが心苦しい。かっこいいんだけどさ、もちろん。いらないって叩かれてる人をわざわざ悪役にしなくったって良かったのになあって。こうちゃんの演技は看守長しか見たことないけど、悪役似合うし、演技上手だし、仕方なかったのかな。





途中でシアタークリエA公演を挟んだせいで思ってたより回数入れなかったのがとにかく残念だったけど、やっぱりジャニーズJr.内でダントツにパフォーマンス力があるし、お金を払ってファンではない人たちにも見せられる公演ができるのはSnowManしかいないと思う。横アリに立てばそりゃあ彼らだってアイドルだけど、舞台が変わればアーティストにだって役者にだってなれる、そんなSnowManがやっぱり私には魅力的だし、大好きなんだ。



だて様演じる徳俵の旦那に「青春だったよ、あの頃は」っていう台詞がある。6人だった時代を「青春」と表すSnowManがタッキーが舞台を退いたことで、青春を青春で終わらせてただの人になってしまうなんてことにはなって欲しくない。例えこれが彼らにとって第何章目の旅であっても、繋いだ手は離さずに前だけを見て進んでいって欲しいと心から願う。